この世の終わりのようなカンケイ(仮)

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「妹もああ言ってたし、座ったらどう?ミヤコちゃん」 空いているもう一つのソファーに促すも、ミヤコちゃんは、結構ですとその勧めを断った。 「シンヤくん、ここに居ますよね」   妹が居なくなって早々に、彼女はあまりに単刀直入な質問をオレにぶつけた。   確かに彼女と腹を割って話せるようには取り計らったつもりではあったけれど、こんなに前おきなく、すぐにくるとは思ってもみなかった。 「まあ、いるにはいるかな」 「あの子の部屋ですか」   ミヤコちゃんは白い天井を見上げた。 「いや、今はお風呂に入ってもらってるよ。冬場とはいえ流石にそのままずっと寝かせっぱなしってのは、衛生上よくないだろ」 オレはシャワーの音がしない風呂場を顎で示した。 「お母さん、どこに行かれたんですか?」 彼女は質問を続ける。   お母さんっていうと、うち母親のことか。 「ああ、田舎の山の方にね。もう何度目になることやら。ああ、そういやミヤコちゃんは会ったことなかったっけ。まあ、ミヤコちゃんは会うこともないだろうし、これからも会わせる予定はさらさらないけど」 ははは、オレは笑う。 「‥‥‥お父さんは」 「妹から聞いてない?あいつ、妹が物心着く前に蒸発したってことになってる。まっ、まとまった金さえあれば父親なんて居ても居なくても関係ないでしょ?」   オレは手元の雑誌を、意味もなくパラパラ捲った。 「ところでミヤコちゃん。ずっと気になってたんだけどさ」 オレは彼女の右腕を指差す。 「その包帯、どうしたの?」
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