この世の終わりのようなカンケイ(仮)

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「お兄さん」   気がつくと、ミヤコちゃんが青い顔をして呆然と、何ならGでも発見したかのようにオレと妹のじゃれあいを眺めていた。 「ああ、ごめん。お客さんをほっぽって」   でも、だからってそんな冷ややかな目で見るのはやめて欲しい。   オレと妹はあくまで健全な兄妹関係を構築しているに過ぎないし、オレ自身も妹と、家族以上になるつもりは毛頭ないのだから。   もっとも、彼女が妹にオレ、というかオレや幼馴染のシンヤを含めた、男共を妹に近づけたくない理由をオレは密かに知っているのだけれど。 「なあ、妹よ」 「ん、なぁに?」   オレはジーパンのポケットから、古ぼけた財布を取り出し、一葉さんを妹に突きつけた。 「お客さんが来るなんて聞いてなかったから何もないんだ。これでなんか買ってきてくれない?いつものあのスーパーで」 「えぇ~」   あからさまに顔をしかめるマイシスター。 「だって、あそこ歩いて片道15分もかかるんだよぉ。コンビニじゃダメなの?」 「晩飯用の惣菜も一緒に買ってきて欲しいんだよ。おつりはプレゼントフォーユーするからさ。なっ」 「もー、しょうがないなぁ」 臨時収入と耳にして途端に満更でもなくなった様子で、妹は玄関に引き返していった。 『ミヤコはそこら辺でくつろいでて。ウチひとりで行ってくるから。お兄ちゃん、変なコトしちゃだめだからね』 「へいへい」 『じゃ、いってきまーす』   ばたん、と玄関のドアが閉まって、姦しさが出かけていった。
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