0人が本棚に入れています
本棚に追加
「未熟者のプリズム」
青く飛び跳ねる。
夏の暑い日、突然の雨は瞬く間に
水たまりを作り、そして跳ねる。
でも夏は晴れたがりだから、
目一杯雲間を押しのけて青空を見せる。
地面の鏡に照り返す光が
プリズムを作るのか、
それとも私の瞳の中で形作られるのか。
君は戻らない日はないと言った。
僕はもう戻れない日々を想う。
懐かしい胸の痛み。
今ではなんだかくすぐったい。
そうやって遠くの夕焼けを見るたびに、
君は決まってこう言うのだ。
この未熟者め、と。
最初のコメントを投稿しよう!