新しい一歩

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建物を出て、裏口通路を抜けると倉庫はあった。 奥には長い荷台のトラックも見える。 「出入り口はここからだ」 倉庫脇に喫煙場が設けられていて、そこに作業服姿の男女がタバコをふかしていた。 年齢も様々だが、誰もが金色に近い茶髪だった。 「私、倉庫でなくて良かったかも」 樋口が言った。 「見た目はあんな感じだけど根は悪くないよ。よく働いてくれる!」 田口が五人に言い聞かせた。 「見た目で決めるのは良くないかもね!」 「まぁ、パートはパート。俺たちが遠慮する理由はないよ」 樋口に伝えたかったのか、加瀬が言った。 「加瀬くん。そう言うのは止めない? 彼らが働いてくれるから、ココも回るのよ」 「ハイハイ。流石は野山さん。帰国子女は違うよな!」 加瀬が先を急いだ。 サヤカと樋口は呆れ顔をしていた。
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