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「……あ、……はぁ……、んんっ……」
爪を立てて掻くシーツに艶やかな黒髪が広がっている。
一糸纏わぬ姿でベッドに横たわり、熱い吐息を溢す私。その目に映るのは、細身であるのに適度に筋肉のついた男らしい裸体。
快感を探るように彼の手のひらが肌をなぞると、触れられた場所が火のように熱く火照って行く。
「……綺麗な身体。柔らかくて、肌が手に吸いついて来るみたいだ」
妖艶に笑う彼は言って、肌に這わせていた手でむっちりと実った乳房をゆっくりと揉みしだく。
私を寝室に連れ込み服を剥ぎ取るまでは強引さを感じていたのに、それ以降はじれったい程に優しくて――
弄る様にジワジワと快感を引き立てようとする彼の手が、もどかしくて、恥ずかしくて、下半身に込み上げる熱が疼いて堪らない。
「あっ……あぁ…っ…」
膨らみの頂に辿り着いた彼の舌。
尖った胸の蕾を吸い上げられて、転がされて―――
想像していた彼とは違う。もっと荒々しいものかと思っていたのに。
指の動きも舌遣いも繊細で、熱の花を咲かせるように静かな官能で私を支配して行く。
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