愛は初恋とともに

31/48
前へ
/844ページ
次へ
こんな情熱は知らない。 焦らされるのが切なくて、もどかしくて、奥が燃えそうに熱い。 ……悠希……お願い……もっと触れて…… もっと、私の奥まで…… 心の中でそう懇願するけれど、喉から上がるのは切なげな吐息だけ。 内腿に感じる生温かな滑りは、彼を欲して奥から染み出て来るのが自分でも分かる。 一人先走る自分に羞恥を感じ、両膝を合わせた腰を少しだけ引いた。――――その直後、 「あぁぁ――!はぁ……あぁぁ……」 悲鳴とも嬌声ともつかない声が喉を突いた。 突然と蜜の中に滑り込んできたのは長い指。それは濡れそぼつ花びらの合い目を擦り撫で、ぷっくりと膨らんだそこをキュッと摘まんだ。 予告も無しに与えられた強い刺激。顔を歪める私は引いたはずの腰を大きく仰け反らせ、下肢を小さく震わせる。 「―――麗香、凄いね。触れてもいないのにこんなに濡らして。もっと早く欲しかった?」 摘まんだ指の腹でゆっくりと擦りながら、彼は意地悪く言って悦楽の笑みを浮かべた。
/844ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7110人が本棚に入れています
本棚に追加