愛は初恋とともに

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「ううん、外で食べるのはいい。お腹そんなに空いてないし。それにしても、クッキーが出て来るなんて意外。甘いモノ好きなの?」 モロゾ〇のクッキーの詰め合わせを見つめて微笑む。 「いいや。特別好きでも嫌いでも無い。それは退院した患者がくれたやつ。ナースステーション分と俺の分を二つくれたから持って帰って来た。彼女と一緒に食えってさ」 蓋を開けた缶を私の前に差し出し、彼が横に座ってニッコリと笑う。 「彼女と一緒に……」 「そう、だからどうぞ。クッキー嫌いか?」 「……ううん、大好き」 咄嗟に『彼女』という言葉に過剰反応をしてしまった私は、チョコ味と思われる正方形のクッキーを遠慮がちに摘まんだ。 「んじゃ良かった」 そんな私の様子を眺めてあどけなく笑う彼。 私って、彼女になったの?しかも4番目の? ―――あ、止めよ。そう言う事を深く考えるのは。 考えてもまたモヤモヤするだけ。 私の位置付けは彼自身が決める事であって、私がいくらモヤモヤイライラしてもどうにもならない。 どうにもならないけど……
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