シークレット・パーティー

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彼の柔らかな唇の感触が、私の体に新たな熱を灯していく。 ゆったりと味わう様な口づけは、やがて情熱に魅せられて激しさを増す。 口腔に潜り込んで来た温もり。濡れた舌にぬるりと舌先を掬われて、ビクッと身体が震えた。 「……はぁ……んっ……」 ―――こんなキスは知らない。蕩けそうに熱くて、欲情の芯が疼いて電流が身体中を這い回る。 彼の舌使いが上手いと言う理由だけじゃない気がする。 私の身体の奥で、脳内で、今まで感じた事の無い何かが目覚めようとしている。――そんな不思議な感覚だ。 執拗に絡みつく彼の舌の動きが気持ち良くて、混じり合う唾液の中で溺れてしまいそうで怖い。 ……ダメ……キスだけで持って行かれちゃう…… 「……は…ぁ……待って……ぁ…んん…」 迫り来る熱が苦しくて唇を離そうとするけれど、それを『駄目だ』と言う様に、すぐさま舌で塞がれてしまう。 彼は膝が折れてしまいそうな私をソファーに寝かせ、絶え間なくキスを落としながらゆっくりと体のラインを指でなぞる。 長い指の誘いに応え、緊張で強張る私の白い肌に熱情の花が咲く。 「ねぇ……お願い、待って……」 「……どうして?本当に嫌ならそう言って。直ぐ止めるから」 「そんな……」―――なんて意地悪を言うのだろう。 彼だって気づいている筈。 ちっとも嫌なんかじゃ無い。自分でも驚く程に身体が彼を欲しがって、こんなにも従順に熟していくのに。
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