羽根のない鳥

小学生。

私は小学生になった。
メンバーは幼稚園の時と全く変わらなかったが
机を買ってもらいピカピカのランドセルがとても嬉しかった。

授業も楽しかった。
相変わらずいじめっ子はいて嫌いだったけど、それでも学校は楽しかった。

家庭内の大きな変化と言えば妹が生まれたことだ。

母は私を生んだ後なかなか子供ができず不妊治療に通っていた。
私に兄弟を作ってあげたいからと・・・

でも私は知っていた、お母さんは男の子が欲しかった。
比較的大きな家だった為、祖父母も跡取りに男の子を・・・なんて話も聞いていた。

自分で言うのもなんだが、私は精神年齢がかなり高かったと思う。
今、思い出してもあの年齢でよく周りの状況を理解できてたんだなと
自分の事ながら感心してしまう事が多々ある。

話を戻そう。
小学校１年生の夏休み、私に妹ができた。

出来たといっても突然出来る訳ではない、当然妊娠期間がある。
けれど私は母が妊娠している時の記憶が全くない。