小学生。

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特にオムツを替えるのが嫌だった。 ぐにぐに動くしちゃんとしないと漏れてきてしまう。 練りからしみたいなウンチを替えるのが本当に嫌だった。 泣きだしたらあやすのだけれど、なかなか泣き止んでくれなかった。 なんで泣くのかもわからなかったし、どうしていいかわからなくて最終的にお母さんがやって来てあやす。 それでも、泣き止まない時もあった。 火が付いたように泣く妹をおんぶして薪でお風呂を沸かすお母さん。 お母さんも限界が近かった。 お父さんは育児に協力的ではなかった。 子育ては母親がするものという考えだった、それに余り家にいなかった。 農業が忙しい時などは仕事が終わってから農業を手伝っていたが、さほど忙しくない時は手伝わなかった。 なぜ、父が余り家に居なかったのか、私が知るのはもう少し大きくなってからだ。 とにかく、そんな感じで母は毎日いっぱいいっぱいだった。 手を抜く事が許されない家事(祖父と折り合いが悪かった)眠くても寝てくれない妹、まだ手のかかる私。 赤子が泣くのは誰のせいでもない、でも誰かのせいにしたかった。 自分の育児が否定されているようで辛かったんだろう。 私は丁度良かったんだろう。
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