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「○○ちゃん、ちゃんと学校行ってる?」
「寂しくない?だいじょうぶ?」
ビックリするほど優しい声で聞いてきた。
私は「大丈夫だよ」とか「ちゃんとしてるよ」とか
そっけない返事しかしなかった。
優しいのはばあちゃんや父が居るからだと思ったし今更心配されても・・・
私の話なんか聞いてくれなかったじゃないという思いがあった。
ただ、ベッドに横になり少し寂しそうな表情をする母に
心がチクリと痛んだ。
それでも家に帰ればそんな事はすぐ忘れてしまった。
毎日毎日、楽しくて仕方なかった。
そんな生活が続いていたが、おばあちゃんが「もうすぐお母さんが帰ってくるよ」と言った。
目の前が真っ暗になった。
帰ってくるの・・・?
また、怒鳴られる日々が戻ってくると思うと嫌で嫌で仕方なかった。
もう帰ってこなければいいのに・・・・
死んでしまえばいいのに・・・と思った。
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