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死んでしまえばいいいのになんて・・・
子供とはいえ随分酷い事を考えていたと思う。
死ぬ=いなくなる=怒鳴られたりしない・つなられたりしない、という単純なものだった。
人が死ぬと言う事がどういう事か、まだよくわかっていなかった。
そして母が帰って来た。
妹を連れて。
またいつもの毎日が始まった。
私は増々 空想の世界にのめり込んでいった。
妹はヨチヨチ歩きが出来るようになっていて「マンマ・ウ~ア~」など言葉になっているような いないような事を発し父も母もメロメロだった。
父はビデオカメラを購入し、それで妹の姿をよく撮影していた。
「○○もついでに撮ったろか?」父が言った。
ついで?・・・私ついでなの?
腹が立ったから「いい」と返事した。
父は「妹と違って○○は可愛くないな」と言った。
時々、今でもなぜだかわからないが部屋に入れてもらえない事があった。
妹は居るのだけれど私には入ってくるなと言う。
私は増々居場所がなくなっていった。
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