第1章

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小林:オレも信じられないが、しかしこの状況から考えると…… 安見:篠崎っていったら、クラス一のお嬢様だぞ!!そんな子がお前の焼肉弁当なんか盗むかよ? 小林:何か事情があるのかもしれない…… 安見:何だよ事情って?財布忘れたとか?弁当のおかずが嫌いなものしか入ってないとかか? 小林:違うよ!誰かに命令されたのかもしれない 安見:命令って……イジメにあってるってこと? 小林:なあ、あいつが3か月前に、うちのクラスに転校してきてから、女子の誰かとしゃべってるの見たことある? 安見:そういえば、最初はみんな珍しがって話しかけてたけど、最近はずっと一人ぼっちだよな 小林:だだのおとなしい奴だと思ってたけど、もしかしたら……これは、早く見つけて事情を聞くしかないな! ナレーション:安見たちは篠崎文子を探して、学校中を歩きまわった。体育館裏、プールサイド、音楽室……。さすがに女子トイレまでは行かなかったけれど……。そうして屋上に行った時、ついに篠崎の姿を見つけた!篠崎は、一人屋上でフェンスにもたれ掛かりぼんやりと座っていた。 ○トロロ学園の屋上 安見と小林、座っている篠崎を見つける。篠崎に駆け寄る二人。 安見:お、おい篠崎!あっ、お前、それ! 篠崎:何? 篠崎の膝の上に、大きくぶ厚い焼肉弁当が置かれている! 安見:なぜ、お前が小林の弁当を持ってるんだ? 篠崎:そ、それは…… 小林:誰かに命令されたんだろ? 篠崎:そ、そうじゃなくて…… 安見:だったら何だよ!許せねえな!オレがそいつぶっとばしてやる! 篠崎:違うの……わ、私…と、友達いないから……それで……つい……あなた達がいつも……楽しそうだったので 安見:はあ?何、言ってるか全然わかんねえよ? 大田先生:わかってないのはアンタ達の方よ! 大田先生、登場。安見と小林、振り返って驚く。 大田先生:まったく、アンタらは探偵部のクセに食い物しか見えてないんだから! 小林:先生、これはいったいどういうコトですか? 大田先生:まあ、こうでもしないとアンタらは動かないからね! 安見:おい、ちょっと待てよ、小林!先生はイジメの犯人を知っているのか?どういうことってどういう意味だ? 小林、安見を無視して大田先生に問いかける 小林:教えて下さい。先生はなぜ篠崎にオレの弁当を盗ませたのですか? 安見:な、なんだって!
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