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母の、
いや祖母の手紙を読んでぼくが感じた想いは祖母の強烈な、
ぼくに会いたい、
だ。
祖母の、
自分の死期の近い、
という心の状態はぼくにはまったくわからなかったが、
そうでもしなければ、
わざわざこんな内容の手紙を書いて寄越さなかっただろう。
恐らく真面目な人なのだ。
事実上故郷がなく、
祖父祖母を知らないぼくに自ら祖母を騙れば、
ぼくはそのまま信じただろう。
けれども祖母は手紙の中で自分にとって辛い事実を告げている。
自分の娘がぼくの母親なのだから孫といっても奇矯な関係だが、
失われた肉親に対する愛情はおそらく変わらないのだろう。
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