-不死-

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「うはっ、起きたかい?おはよう、エシバくん。気分はどうだい?」 「とっても。オッサン誰だよ」 「忘れちゃったのかい? ま、君たち寝てたからねぇ。 ここに来てから変わったことは? 僕の仕業だよ? ん? 経過観察くらいさせてくれたっていいだろ? 君たちは死なないんだから」 本当、『不死』なんて望まなかったら良かったと今更思う。 末期だと終末期だと言われたときに現れた希望、それが、『不死治療の実験台』いわば人体実験。 大震災、大津波、パンデミックと連続で起こった災害のせいで行政は死に、死の蔓延するこの国を乗っ取る為に核戦争まで巻き起こった。 それから丸1年。 なんとか生き延びたと思った矢先に被爆症状で終末期。
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