ハジマリ。

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目を開けると、こうくんが私を見てた。 なにその熱いまなざし なんですか なんなんですか なんのドラマですか!これ。 後に韓国ドラマみたいだと知るこの恋。 どんな風に始まり どんな経緯をたどり、どんな終わりがくるのか。 この時はまだ誰にもわからない。 チューしたいなーと思う私の中のオッサンの声。 それを若い女の声に変えて口から出すとこうなる。 1 2 3 「怒らんといてよ? あのね あのね お願いがあるん。」 私は、ちょっとだけ困った顔してそう言った。 「なに?」 「えっとね えっと」 私は急に真剣な目をしてみせた。 「こぅくん目を閉じて。」 「え?なんで?????」 「なんでもぉぉぉぉーーー!!!!」 美子ちゃんのイビキが一瞬止まる。 ドキッとしつつも 目を閉じたこぅくんにキスをする。 ふふふキス成功♪と私の中のオッサンが喜ぶ。 キスが終わるこぅくんと私。 軽いフレンチキス。 外は朝。 雀がチュンチュンと鳴く田舎の朝。 美子ちゃんは、またイビキをかいて寝てる。
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