第2章 異世界で

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隼人は騎士達に声をかける為に近寄るが、騎士達は刀を向けたまま、睨んでくる。がそこで言葉を発したのは隼人でも騎士達でも無く、煌びやかな衣装を纏った女性が騎士達に刀を納めるように言う。「この方はわたくし達には攻撃せずにゴーレムを攻撃していたのは確かです。そんな方に刃を向けるおつもりですか?」と言い、騎士達は刀を納める。 隼人は一連の言動を見て、どこかの国の関係者かと疑っていた。 「あー、いきなりで悪いが怪我したりしてる人はいるか?一応治療するけど。後俺はそちらとコトを構えるつもり無いから」と言い、近寄る。 騎士達は全員怪我を負っているが、目の前にはいかにも怪しい青年がいるので、警戒態勢を解かずに見ていたが、先ほどの王女の言葉を思い出し、騎士達の中で位の高そうな装備の騎士が前に出る。 「この度はご助力有り難うございます。治療を申して下さったのですか?」と言い、青年は頷く。 位の高そうな装備の騎士は近衛騎士団長だったらしく、青年の治療を受け入れる。他の騎士達にも見える所で治療させるのはもしもの場合は他の騎士達に青年を討たせるつもりだが、青年は治療をした後は騎士団長の後を追うような事は無く、「今見たように治療をするだけだ」と青年は言い、その場を去ろうとした青年に王女が声を掛け、「わたくしはオターク帝国の者です。アナタが良ければ、わたくし達の国へいらしてはもらえませんか?」と言いだし、周りの騎士達は「ゴーレムを倒せるなら嬉しいが、こちらに刃を向けるか」や「こんなどこの馬の骨とも」など、嫌がっているが、騎士団長が、「彼が私に治療をした事やゴーレムとの戦闘で自分たちには攻撃していない事」を騎士達に伝える。騎士達は一同に「団長が言うなら」と受け入れる事にした。周りの騎士達は「隊長、本気ですか?」や「隊長にやらせるぐらいなら俺が」などと言う騎士達だが、隊長が「お前らうるさい。この人の治療の邪魔をするな」と言い、他の騎士達は黙った。治療魔法は扱いが難しい。更にこの一行で治療魔法を使えるのは王女様のみ。王女様は「わたくしの力が皆様のお役に立てば幸いです」と言ってから、倒れる。王女様の護衛の一人が抱き止め、馬車に入っていく。それを見ながら他の騎士達は「俺達が守る王女様にかなり無理をさせてるんだな」と言うと一同は隼人の治療を受ける。
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