最終章

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気持ちを落ち着かせること5分。 ようやく村娘の家が見えてきた。 僧侶(…やっと、帰ってこれたんだ) この家には1週間しかいなかったのに、こうしてこの家に帰ってこられたことにとても感慨深さを感じている。 それだけ俺にとって濃密な時間だったのだろう。 本当に彼女に会えるのが楽しみでしょうがない。 玄関まであと10メートルの距離、というところである異変に気が付いた。 僧侶(なんかみんな村娘の家の前で待ってないか?) 遠目には立ち話しているように見えたが、近づいてみるとその様子が変なことが分かる。 本来人と話す時は向かい合って話すものだが、みんな村娘の家を向いているのだ。 とりあえず聞いてみないことには始まらない。 一番近くにいる中年の女性に事情を聞いてみることにした。
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