第2章

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勇者「よって俺、女戦士、女魔法使いのチームと僧侶のチームの編成で行こうと思う。異論は無いな?」 女戦士「はーいっ!さんせーい!」 女魔法使い「あっ、あのね…」 僧侶「いいよ、それで」 遮るように言う。でも、と女魔法使いが言う前に勇者が立ち上がった。 勇者「よし、決まりだな」 女魔法使いは困った顔でこちらを見ていた。目が合ったので、軽く笑顔で返す。 僧侶(大丈夫、いつものことさ) 勇者「それじゃあ、進もうぜ」 女戦士「僧侶もがんばってねっ」 勇者はもう取っ手に手をかけていた。こちらも腰を上げ、扉の前に立つ。 重い取っ手に力を込め扉をひらく。開いた扉の手前で心配そうな女魔法使いを見送って、中へと入る。 僧侶「いつものこと、か」 背後で扉が閉じる音が聞こえる。誰に言うでもなく呟き、カビ臭い通路を歩き始めた。
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