イストルランドのオバケ退治

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けれども、1度バレてしまったら、オータムリーフの魔法使いを戦力として欲しがる国はいくらでもある。 主従契約するまで拷問に掛けられる場合だって。 「そ、だね……ごめん、それなら……」 俺が謝っていると、礼拝堂の方からぱたぱたと足音が近付いてきた。 「おまたせっ!」 はあはあと息を切らして扉を潜るエクート様の後ろから、全く呼吸の乱れていない男が現れた。 イストルランド兵の格好をしているが、リュードの話ではレイヴン商会でかなり名を挙げている男。 その顔は、俺も先日見たことがあった。 「よぉ、何の騒ぎ?」 へらへらと笑いながらやって来たのは、確かジェイとかいう男だ。
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