イストルランドのオバケ退治

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「家の近くにオバケが住んでたらイヤだろ!……こっ、怖くてトイレにも行けないしっ!」 大柄な男相手でも、山のような魔物を前にしても怯まないと噂のエクート様は、どうやらオバケが大の苦手らしい。 俺の胸の辺りをぽかぽかと叩きながら鼻を啜っていた。 意外と可愛らしい面もあるもんだ。 「オバケがいると言うよりも、冬の寒さを凌ぐために、山賊や魔物が侵入したと考える方がいいかもしれませんね」 冷静に状況を分析していたミモザが言った。 確かにオバケがいる可能性は低いだろう。 それなのに、エクート様はまだ半信半疑だ。 「それに同じオバケでも、アンデット系の魔物という可能性も捨てきれないわね」 「アンデット……?」 それは予想外だった。 俺が首を傾げているのを見て、ミモザは丁寧に説明をし始める。
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