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ヴァンたちが第一議会室に入ると、すでに他のクラス代表は集まっていた。
ファウスト魔術学園は三年制を採用している。クラスは三学年それぞれ四クラス。よって、この議会室には総勢十二名のクラス代表が集まっている。
縦長の大きな机が室内の真ん中に置かれている。すでに集まっているクラス代表たちは、和気あいあいと談笑していた。
「あそこに座ろう」
ルーシーが空席を指さす。ちょうど二つぶんの席が隣同士並んで空いていた。
「あそこに座ろうというか、むしろあそこしか空いてないけどな」
「揚げ足を取らない。さっさと歩く」
ルーシーは、面倒くさそうに歩くヴァンの背中を押す。さすが幼なじみだ。ヴァンの扱いには慣れている。
二人が空席に腰を下ろしたとき、隣に座っている女子と目が合った。
「お、君がヴァンっすね。こんちわわーん」
独特の挨拶をするその女子はヴァンに手を振った。
彼女の白髪(はくはつ)は外側にぴょんと跳ねている。目はくりくりしていて、瞳は吸い込まれるような空色。笑顔がよく似合い、フレンドリーな言動と態度も相まって、人懐っこそうな女の子だ。
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