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「あ、ごめんな、ヴァン。自己紹介が遅れちまった。オレの名前は一年C組代表のマックス。一応、学年五位なんて肩書きがある」
「こちらこそよろしく。なぁマックス。退けたってことは、ステラも代表決定戦をやったのか?」
「ああ、そうだよ。立候補者が四人もいたらしくてね。トーナメント方式で魔術戦をしたんだけど、ステラは見事優勝したんだ。彼女は光と闇の魔術が得意なんだが、光が瞬いたと思ったら、あっという間に相手を戦闘不能にしてしまったらしい」
「マジか……光と闇、相性の悪い元素を用いた魔術が得意だなんて変わってるな」
ヴァンは驚くと同時に、密かに喜んでいた。
このマックスとやら、常識人だ! やった、とうとう常識的な同級生と知り合えた!
おもわず気持ちが顔に出てしまったらしく、ヴァンは笑みを浮かべている。
その様子を見たステラの頬が上気する。
「ヴァン×マックス君……いい、すごくいいっす! たぎってきたぁぁぁぁぁ!」
「たぎる!? 何が!?」
ヴァンのツッコミを無視し、ステラはヴァンに顔を近づける。
「ねぇ、ヴァン! 君は攻めるほうっすか?」
「は、はぁ? よくわからないけど、どちらかといえば保守的かな?」
「キタァァァァァ! テンション上がってきたぁぁぁぁぁぁ!」
「うるせぇぇぇ! 至近距離で叫ぶな!」
「マックス君の名状しがたい棒のようなモノを受け入れるヴァン……ロマンスっす! マックス君のドSな表情と、ヴァンのMっ気たっぷりの扇情的なポーズが、イメージとして鮮明に頭に浮かぶっす! 今この瞬間、愛が性別を超えるッ!」
「どの瞬間を切り取っても超えねぇよ!?」
ヴァンは思った。こいつ、腐ってやがると。
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