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『あー、貴方全く信じて無いね。大体誘拐しても意味無いの一目で分かるからね。そっちの方が現実的じゃ無いでしょ?』
『なんか無駄に凹むわー、』
3mの距離感が余計に寂しい人にさせる。
『ここは、君のいた世界とは違って、魔法が支配する世界なのさ。私はこの世界【ピシャ】の神サレントだよ、宜しくね。』
そう言うや否や、ふわりと浮かび上がった。
多分きっと、信じていないであろう俺に信じさせるため、魔法を使って飛んでいるんだろうが、いかんせんスカートの為、そちらに目を向けられない。
『ってことは、魔王を倒すために召喚された勇者的なポジション?俺って英雄になる奴!?…まっ、良いけど、しょうがねぇから、倒して、やんよ』
『違いますよ。』
『…』
俺、ちょーーー恥ずかしいじゃん!なにこの空気!?
そもそも、自分でもびっくりっていうか、まだ厨二な感じ心の奥底にあったんだな…冷静に自分を分析していないと、恥ずかしさで死ねる。
『いやね、お恥ずかしい話なんですけど、…昨日神様を祀るお祭りがありまして、そこでベロンベロンに酔っ払い、挙げ句の果てに部下に力を見せつけようと、異世界にワームホールを開いちゃったわけなんですけど、そこにたまたま運悪く…貴方がいたと…』
時間が経てば経つほど恥ずかしさが増してきたよー。
『…えっと、じゃあ、魔王は…』
『ええ、いるにはいますが平和主義の方でして、』
『勇者とかは…』
『今の所異世界から呼び寄せるほどの必要性は無いかな』
『じゃあ帰って良いじゃんかよー!もー帰せよー!』
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