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帰せコールを繰り返す俺。それに対してモジモジしながら空中をふわふわ浮かんでいる神様。
『そ、れがー、そうもいかないと申しましょうか…』
『なんでだよ!ちゃんとした説明を求む!』
神は腕を組み、少し考えると下に降りてきた。
『私は、神としてまだまだ未熟なのです、ワームホールを作り出すことはできるのですが、私の力ではあちらからこの世界への一方通行なのです。
従って、こちらからあちらに戻すことは不可能なのです、……ボソッ《そんなことしたら上司にバレちゃうしね》』
あん!?今なんかやましい事をつぶやかなかったか?
『おい、今』
『勇者としての大義名分などは全くありませんが、』
ドスッ、
今見えない剣が俺に刺さった気がする…
『魔物が蔓延る世界なのは変わりなし、ちょうど良いのでやっつけるのはどうですか?』
満面の笑顔でいろんな事をなかった事にされた気がした。
『じゃ、じゃあ、俺にも魔法ってのが使えるって事だな』
ジーーーーーー
神様が俺の顔に穴が開くくらい凝視している。
1分くらい経ったところで眉間にしわを寄せ、何か考え出した。
おいおいおいおい、何か嫌な予感なんだけど。
『えーーーっと、』
『魔法は?』
『あ、そうだ、』
パンッ、
急に手を叩いたところ、手と手の中から網袋に入った団子〔のような物体〕が現れた。
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