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『これを貴方に授けます。』
半ば強制的に団子を授けられた。
『こ、これは、かの有名な桃太郎印の奴か?』
何のとか、どのアニメのとか言うのは野暮だ。
『桃太郎って言うのはどなたですか?』
何だ、こちらの土俵にすら上がれないと言う訳か、…そうですよね。
『いや、ごめんなさい、何でも無いです。』
『それは、団子です』
!?見たまま!?
ある意味予想を裏切られた。
『と、言ってもただの団子ではありません。』
…ほっ、
『これは、空腹を満たします』
えーっと、
『そして、元気になります』
それって、
『そしてまた、楽しく冒険が出来るという』
『なあ、ただの団子だろ、これ』
期待した俺が馬鹿だったよ、ほんと。
『なな、何を言うのですか!?私が丹精込めて作った団子ですよ!』
もうこいつの言う事信じない。
『こんなのよりさ、もっと時を止める魔法とかさ、生き返る魔法とか使えるようにしてくんね~?』
『な、何て格好を!神の御前であるぞ!』
もう面倒くさくなって、地べたに寝そべる俺。
なんだよ、神の御前って、自分で言うなし。
『ふん、私には人間に時空の魔法を与えたりはできない。人間に対する神の権限は生死と監視だ』
『けっ、使えねー』
『つつつ、使えない!?』
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