567人が本棚に入れています
本棚に追加
眼が覚めると近くにお義父さまの顔があった。
「僕たちは、こうなる運命だったんだよ」違和感と薄気味の悪さを覚えた。
「私は、貴方の息子さんの嫁です」
「ああ、判っている」と言われ混乱した。
これは貴方が仕掛けてきたことで、私はただそれに巻き込まれただけ。
納得できない私の顔を見て、
「男と女なんて片方だけの思いでは成立しないはずだ。互いに引き合っているものだ。お前も俺を誘ったはずだよ。」
そんな覚えなど無く、ただ義父が自分に都合のいいよう解釈していると思った。
続けて義父は、「今頃、こんな気持ちになるなんて思わなかった」と強く抱きしめた。
「仕方ないこととはいえ、息子にはあまり抱かれて欲しくない」
「それは、できません。」そう答えると、
「判っている。自分の勝手だとも。でも雪が別の男に抱かれると思うと嫌なんだ。」
「それは・・・、結婚しているんだし。それに、この結婚を進めたのは貴方です。」
「苦しいんだ。だから辛いんだ。」
子どもみたいだと思った。
「初めから、こうしようと決めていたんですか?」昔、ぞっとした想いを聞いてみた。
「そこまではっきりと決めていたわけではない。でも、家に来て欲しかった。ただそれだけだ。」十分すぎる下心のように感じた。
「初めから俺の嫁として来てもらえばよかった」
それはあまり現実にはあり得ないと思った。
それから1月近くの間、夫からも良く抱かれ、義父からはもっと抱かれた。
そして、どちらか判らぬ子を孕んだ。
最初のコメントを投稿しよう!