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【風呂場】
そういえば少し前から入浴中、誰かに、覗かれているような気がする・・・。人陰のようなものを感じて、落ち着かず急いで出ると、誰もいない。
お風呂に入って居る義父のため、タオルを用意している時、そんな事を思っていた。
「雪!」
「はい、お義父さま。何でしょうか?」
脱衣場から声をかけると
「背中を流してくれ」と言われた。
どうして・・・ぐずぐずしていると、
「何をしている早くしろ」と叱られた。でも、昨夜あんなことがあったから逆らえない。
腕とズボンの裾ををまくり、
「失礼します」浴槽に入ると、義父はもう背中を向けて椅子に座っていた。
私は、タオルに石鹸を擦りつけ、方ひざをつき背中を擦った。
正直に言うと、どきどきしていた。夢だったのかもしれないけれど、私は昨日お義父さまと・・・。そんな夢を見ること自体どうかしている。もし本当なら・・・。
「どうした」義父がくるりとこちらに向き直った。
「ガタン」
タオルを掛けてはいるが、それでもどうしてもアレを意識してしまい体勢を崩した。
大丈夫か
倒れたところを義父に右手首を掴まれる
そのままぐいっと引っ張られ左手も掴まれ義父との距離が縮まる。
何が起こっているのかよく判らず、ただ怖くて声が出せなかった。
手を振りほどこうとする。
けれど義父は抵抗されるのを阻むため、ぐいっと体重をかけてきた。
後ずさりするが余計に体制を崩し、そのまま義父がのしかかる形になった。
濡れた彼の胸が顔にぴったりと付く。身動きが取れない。
「嫌、お義父さま、何をするんですか。」
今、この屋敷にお義父さまと二人きりであるという事実に改めて思い知らされる。
(犯される)義父がとても怖かった。
「ごめんごめん、足が滑ってね。年のせいかな?」
けれど、のしかかったままどこうともしない。
「・・・重いです。」
「起き上がれないんだ。湯あたりしたのかな?ちょっとこのままでいていいかい?」
本当だろうか?「・・・はい。少しだけなら」
けれどお腹のあたりに熱い塊を感じた。
眼を閉じ、震えながら時間が過ぎるのを待った。
義父に心臓の鼓動が聞こえなければいいけれど・・・。
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