他人の不幸は自分の幸せ

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オレと美優は、ワゴン車に乗せられて、人気のない山奥に来た。 こんな山奥に来る物好きは、オレたち以外に誰もいない。 この山奥で助けを求めて、叫んでも、誰も助けてくれないことは、オレにでも簡単にわかった。 そして、細い山道を抜けたその先には、小さな一軒家があって、オレたちを乗せたワゴン車はそこで止まった。 「おい、高木。 ここがイベント会場だ」 藤城はそう言って、サディスティックにニヤリと笑った。 「のどかで、いい場所だろ? ここなら、どんなにみっともない悲鳴を上げても、誰にも迷惑はかからないぜ」 「悲鳴なんて、上げるかよ」 「高木、根性見せるじゃねぇか。 今の言葉を忘れるなよ」 藤城がそう言ったあとに、オレたちはようやく車から降りることを許された。
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