episode 177 ユニコーンの角

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「いいかい?男は好きな人を自分の世界に閉じ込めておきたいものさ」 髪をすく指が 首筋を滑り優しく頬を撫でる。 「なのに君と来たらあっちへフラフラ、こっちへフラフラ」 「野良猫のように言わないで」 「野良猫?そんなモノよりずっとタチが悪いよ」 「じゃあ何だよ?」 振り返りざま 女神のような唇にキスしてやれば 「ユニコーン」 「ん?」 突拍子もない。 僕をそう呼んで 九条さんは角の部分を撫でた。
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