発病

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「キリアンさん達は?」 「取りあえず縛り上げられて、精神科の隔離室に放り込まれている」 「大変だったのですね。 あ! そう言えば病院に入る事が出来たのねって、どういう事ですか?」 「理事長がこの事をCDCに報告したら、新種の伝染病かも知れないから、病院を封鎖するように通達があったの。 まだ到着していないけど係員が派遣されたらしいわ」 門が締め切られ、警備員が数人門の前で屯していた訳を理解する。 「それでね! お願いがあるの」 「何でしょうか?」 「病院が封鎖されたせいで、交代の人が来ないのよ。 勤務時間までまだ時間が早すぎるけど、勤務について貰えないかしら?」 「はい! 分かりました勤務につきます」 「ありがとう、助かるわ」 サラが担当の産婦人科に行く途中すれ違う人達、医師や看護師、警備員や清掃員の何人かが、身体のあちらこちらに包帯を巻いたり、傷口にガーゼを当てられたりしている事に気が付く。 産婦人科では包帯を巻いている人達の数は、比較的少ないようであったが。 婦長以外にサラと仲の良い看護師エマが、痛々しい程に包帯で腕を覆われている。 聞くと、エマの祖父ジョンの所に休息時間に顔を出したところで、騒動に巻き込まれたとの事。 その他には、エマと同じように知り合いの見舞いに顔を出していた、出産間近の妊婦の旦那さんケンが巻き込まれた他、数人の看護師が巻き込まれたらしい。
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