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「なるべく似たような物を探したのですが、サイズが合うでしょうか?」
「これで充分です。見ず知らずの私達に対して、本当に有り難うございます」
リーガルは、手渡された服の上から銀の胸当てを装備し直しながら微笑んだ。
法衣に腕を通し、軽く肩を回すと、シダーは「悪くない」と返す。
「またそんな言い方して……本当にすいません、折角持ってきてもらったのに」
「いいえ」
シダーに負けず劣らず、少女は感情の読めない表情で首を振る。デスクに置かれた唯一の明かりであるランプのオレンジ色に照らされたその顔は、蝋のように青白い。
まるで死人のようなその顔に、一瞬背筋がびりりと震えたリュードは、思い直したかのようにぶるぶると首を振った。
「さっ、さあ、それじゃあ早速捜索しましょう!」
「お休みになるのでしたら、この部屋をお使いください…………眠れればの話ですが」
部屋を後にする4人の背に向かって、少女は呟いた。
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