第13章 【時の回廊】

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隠し扉を作ろうにも、レンガ造りではそれもままならない。 いい加減諦めて先に行こうぜと、ジェイがリーガルの背を叩いた。 正確には、叩こうとした。 「おっ!?」 リーガルの背がすっと前に行き、ジェイは掠めた手を反射的に引く。 リーガルの身体は前へ。 あろうことか、壁に埋もれるようにして宝物庫から姿を消してしまった。 「結界か……?!」 ジェイは先程までリーガルが立っていた場所に立つと、壁に向かって手を伸ばした。 「ッ!」 ぐいと手首を引かれ、ジェイの身体も壁の中へと吸い込まれる。 ……気が付くと、ジェイは小さな部屋の中に立っていた。 「やはり秘密の部屋でしたね」 得意気にリーガルが言い、ジェイもリーガルにつられて、室内へと目を向けた。 「それにしても……ここは……」 2人が全く想像もしていなかった造りの部屋だった。
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