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「遅れてごめんね。夜景綺麗だね?」
「あなたはどっちが好きなの?」
ピンクの箱を持った女の子が座って言う。
「どっちって?」
「夜景と私のプレゼントと……」
彼女は恥ずかしそうに言う。
「そんなものは決まってるだろ?」
「夜景ではなく……」
顔が暗くなった。
「ピンクのそれでもなく……」
次の瞬間驚き顔になる。
「ここにいる……お前が好きだ!!」
「……」
「だから付き合ってくれるか?」
前にピースを出して笑顔になる。
彼女は夜景を見て前の箱を見る。
そして立ったかと思うとその箱を落として軽く踏んだ。
「ごめん。何か悪かったか?」
「これ……ただの箱よ?」
「そうか……」
本当に何も入ってないようだ。
「 これが私の本当のプレゼントよ」
彼女の唇が頬に触れる。
「さぁ、帰りましょ?」
「あぁ」
お互いに片手を繋いで歩き始めるのだった。
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