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グリグリと足を踏まれる痛い痛い痛い痛い
なんだよてめぇやんのか!!
「アナル」
奇異の眼差しで平丸少女は男子の花弁を指差していた。少女はおれの手の内に収まる最新のアイフォン液晶をしげしげと見つめている。
恥じらいもなく画面に迫っているのは、
筋肉マッスル・プロテインさんの秘部。
おぞましい吐き気がする。誰だこんなものをネットにアップロードする輩は、頼むから自重してほしい。誰得なんですか。ほんとうに、ほんとうに。
ネット社会の闇を見ている気分。
ははは、まったく、いやな世の中になったものだ。
手軽にエロを数クリックで閲覧できる社会というものは、いとも容易く誤解と低脳と無教養と無節操と淫交を世に撒き散らすのだから。画面をスクロールする平丸さん。頼むからやめてくれ。
「「ひっ!??」」
「うぬはこういう趣味なのか?」
震える声にならない悲鳴。その右音声が、(あぁああああああああああああうわぁああああああああああああああいやぁああああああああああああああああ!!)自分の喉から出力されたものだとはにわかに信じ難いことだ。液晶画面には*マーク。
「ふっ、少女よ、恥じらわずに見るがいい「え?」「人体の神秘だ、ほら、ほらほら」「う、うん」「ここに宇宙があって、ブラックホールになったり、ホワイトホールになったり、まぁ、だいだいみんなホワイトなんだけど………」「そ、そうだよね、みんながブラックだったら困るもんね、会社も社会も人格も」「あそこもね」「ーーっ!!」
幼い彼女のその表情には
恥じらいと戸惑いが混在していた。
「うわぁ……」
素に戻る平丸師匠、その心はいかほどか。
やがて徐々に顔を紅潮させながら、鋭い嫌悪と侮蔑と軽蔑の視線がゆっくりと下から上へチクチクチクとザクザクと、冷静さを取り戻したのか、剥き出しの敵意となって俺の痩身に突き刺さる。やばい、ジト目で見られても困るんだが。
まぁ、これを見て平丸さんの貞操帯が淫らな糸を引いてクチュクチュにならないだけ不幸中の幸いなのかも知れない、それだけが救いだ。
「うぬよ、なにをかんがえておる?」
おれ「パール」
平丸「ルビー」
おれ「サファイア」
平丸「にょろぞ?」
おれ「ピ◯チュウ」
平丸「はたく」
量産と収縮が可能なのである〔意味深〕
宇宙はまさに深淵にして雄大。無にして有。
強烈な平手打ち、
意識が飛びそうになる、
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