何をしたんだ…

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「…決めたの…?」  少女はリボンの掛かったハート型の包みをギュッと握り締め、男に言った。 「やっぱ不便だわ…。薬、もらえる?」  男は左手で頭をかきながら言った。少女は包みを男に渡し、そっと言った。 「…ごめんね…」  男は左手で少女から包みを受け取った。右手のハサミで器用に包みを破り、器用に右手のハサミで切り分け、お菓子型の薬を食べる。 「…ああ! 戻ってきたね! 挟むと何でも切れちゃうから、困っていたんだよね…」 「次は失敗しないように、完璧なカニに変身させるわ!!」 「…いや、頼むから、オレを実験台にしないでくれないか…」  男の全身は、チョコレートへと変化していった…  男は少女の隣に座ろうとしたが、このクソ寒い気温にチョコレートが硬化し、歩くことすらままならないようだ。  眼前のこの素晴らしい景色は、ふたりを祝福しているようだ…  ―― おわり ――
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