第1章

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B「お前、今年もこんな時間まで待ってたのかよ。いつからいたんだ?」 A「昼ぐらいかな?」 B「はぁ……お前なぁ、他にやることないのかよ」 A「うん、なにもない」 B「お前なぁ……」 A「それに、この景色好きだからいいの。Bとの思い出の場所だしね」 B「なぁ、もうやめないか……?」 A「なにを?」 B「なにをって、ここに集まるのに決まってるだろ」 A「やだ。それにBだって結局来てるじゃん」 B「……そうだよ。俺も、お前も、未練たらたらなんだよ……でも、俺は三年前に死んでるんだよ。だからもう、俺のことなんか忘れくれ」 A「忘れられる訳ないじゃん……こんなに大好きなのに……今年もちゃんと作ってきたよ。だから――(キスをされる)」 B「ごめん……でも、Aにはちゃんと前を見て生きてほしいんだ。だから、最後にこれだけ貰っていくね」 そう言ってBは強引に私の前から姿を消した。
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