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こんな真冬に公園に行くのなんてジャンクストリートの人間だけだろう。
…そうでもなかった。
…誰かいる。
……
この前ジャンクストリートに来た女だ。
「お嬢さん、ひなたぼっこかい?」
「ネコ!!お嬢さん?私にだって名前くらいあるんだから!私の名前はキャシーだよ!ちゃんと覚えておいて!」
「ほぅ。そのキャシーさんは何してるんだい?」
「…おうちを出たの。」
「へぇ~立派な教育を受けてる人間でも家を出たくなるんだな。」
「お母さんがね、家を出たの。お父さんが仕事ばっかりで家の事見向きもしなくて…」
「親がいるだけマシだと思うけどな」
「ネコには両親いないの?」
「ああ。もしかしたらいるのかも知れないがその存在すら知らない。ちなみに本名だって知らない。」
「ネコ…」
キャシーは悲しい目をしていた。
「んっ?心配すんな、ジャンクストリートでは珍しくないよ。家を出たんだっけ?泊まる所ないだろ?家へ来いよ。ジャンクストリートを案内してやる」
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