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街は賑やかだった。
ジャンクストリートにはない活気に満ち溢れていた。
街の真ん中には景気の良さを象徴するようにでかいビルが何個もあった。
そのビルのどこかに熊ジイはいるんだろう。
歩く人はみんな楽しそうだった。
きっと俺達の存在なんて知らないんだろうな。
「ちょっと、やめてください!」
声がする方向に目をやると女の子が酔っ払ったおじさんにからまれていた。
へぇ~、街も平和じゃないんだな。
って感心してる場合じゃない、助けないと。
「おい!何してる!」
男は振り向いた。
「あぁ!?何だてめぇは?…うわぁ!ネコだぁ!ネコが出たぁ!」
男は俺の顔を見ると一目散に逃げていった。
女の子は……地面に倒れ、怯えた表情をしていた。
手を差し出した。
あまり人に優しくするのは得意じゃないが、まぁ仕方ない。
すると、女の子は俺の手を振り払った。
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