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「あっ、由衣ちゃん、萌ちゃんもう終わりだよ?それより、なんで由衣ちゃんの上に萌ちゃんが倒れているの?」
私はなんとか間一髪で倒れて、唇は、とかれた状態で少し顔をずらして、由衣の上に乗っていたのだ。
「しんどくて、寝てたの」
これは、流石に見苦しいと思ったけど、その人はボケーっとしている人だったので、そうなの、みたいな感じで何も追求してこなかった。助かったーと思った。何と言っても、女の子同士がキスをしてるんだから。そして、私は由衣の上から立ち上がる前に由衣に言った。
「由衣、今日のことは、忘れるね」
約束は果たせてないけど、そう言った。
「萌ちゃん、約束まだ、果たせてないよ、だから、私忘れられないよ」
「じゃあ、キスしてほしいってこと?」
「萌ちゃんがしたいって言うのなら、、、」
私、忘れるって言ったんだけどなーと思いながら、由衣が私にキスを求めていることに驚いた。だけど、とても嬉しかった。この時だけでなくて、これからキスができるということを。
「うん、キスしたいよ、またね」
そう私が言うと、もじもじしながら、う、うんと言ってきた。
「萌ちゃん、この関係は、2人だけの秘密にしようね」
「うん」
とっさにそう答えてしまって、春のことを思い出した。確か春ともこんな約束を。まあ、だけど、どっちかを切るなんて私にできなかった。春も由衣も欲しいもん。そして、教室に戻った。そして、私たち2人とも、今日の昼のことがなかったように授業を受けて、話もした。由衣は、少し引きずってみたいだけど。そんな由衣もとても可愛かった。授業が終わって私たちは、部活に行くことになった。由衣も同じである。
「萌ちゃん、部活早く行こっ!」
「うん、今行くー」
もちろん手をつないで行った。だけど、いつもと違うてのつなぎ方で。手の指をそれぞれの指を重ねるつなぎ方で。そして、少し恥ずかしそうにいつものトーンで
「萌ちゃん、今度い、いつ、“キス”する?」
と聞いてきた。
「由衣が私が欲しい時ならいつでも」
「うん、分かった萌ちゃん大好き!」
少し顔を赤らめながら満面の笑みでそう答えてきた。
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