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最悪だ・・・この世の終わりだ
最悪だ・・・この世の終わりだ・・・
忙しなく動く街を眼下に、私はひとり、そうつぶやく。
今思えば、なんという人生だったのだろう。
子供の頃はいじめに会い、大学受験も失敗し、見合いで出会った奥さんと一人娘は持てたが、昨日仕事をリストラされ、逃げられてしまった。
生きていて良いことなんて何一つなかった。
こんな辛いことだらけで、私は生きている意味があるのだろうか。
それならいっそ、終わらせてしまおう。
このビルの屋上から、この街へ飛び降りれば楽になれるのだろうか。
涙のかわいた頬を冬の冷たい風がなでていくー。
辛い辛い、苦しい苦しい
早く逃げ出したい、楽になりたい
あと数メートルだ、ほら、ほら
ーそこで私は意識を失った。
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