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『で、どうします?』
だが、突っ込みは流された。
「う、うーん。いやどうなるの?」
『ダンジョンコアを介しての名付けは一種の魔術、並びに契約となります。場合にもよりますが上位の魔物へと進化することもありますね。ただ単に強化されるというだけもありますが。デメリットとしてはその結果、マスターより強くなり反逆される場合もあることですね。』
コアの説明に納得するアキラ。
魔王を倒したアキラにとってはそんなデメリットはないも同然だった。
「いいよ。名前を与えよう。『アスラ』なんてどうかな?」
「ありがとうマスター!」
「・・・とりあえず強化されたみたいだね」
いきなり少年とも少女ともわからない中性的な声でしゃべり始めたアクアスライムことアスラに苦笑しつつも立ち上がるアキラ。
「さてと、なにか食事になりそうなものを探さないとね。あまり期待出来ないけど」
辺りを再度見渡しても一部奥行きが増えている以外にやはり苔と湖、スライムしか見当たらなかった。
奥行きのほうは岩のようなスライム、恐らくは完全に変化したストーンスライムが跳ねているのが見えるため彼?が頑張った結果だろう。
『ふふふ、それについては私からも提案がございます。というかまずはお願いがあるのですが』
「なにさ」
『土に半身埋まってる状態から出してください、お願い致します!マスターと認めますから!』
地面に叩きつけられて以降、ずっと半分埋まっていたコアの悲痛な叫びが木霊した。
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