第7話 ゆれる

3/4
前へ
/67ページ
次へ
普段、自分の自慢話でほとんどの時間をついやすパリーなんだけど、めずらしく今日はそんなことなかった。 パリーの最初の旦那さま(ITの金持ち成金社長)との結婚では、相当派手に生活していたんだけど会社がダメになってお金がなくなってそれとともに離婚。 「子供がいなかったのが救いよ~」っとぜんぜんダメージをうけていないパリー。 私は。ただ金と結婚しただけだったと理解している。 2度目の結婚は11歳年下だかのイケメンなんだっけ? イベンターみたいな? 仕事? をしていた男性と強引に結婚。 最初見たとき「ホストじゃね?」って心の声が思わず表に出てしまうかと思ったほどびっくりした。痩せた茶髪。体も髪の毛も栄養が行き届いてないような感じで、たしかに若い?んだろうけど、もし歌舞伎町の浮浪者の中に紛れていてもなんの違和感もなさそうな感じ。だけどよく見ると確かに顔立ちは整っていて。パリーとしては宝物を発掘?した感覚なのかな? 今度は立場が逆転してパリーが稼いで男がひも状態なんだろうとは私の予想。「料理をつくってくれるのよ~」とか「犬のシャンプーしてくれるの」とか。そういうことはしてくれるらしい。 たしかに金の力で、だんだんひも亭主も磨かれてきたらしく最近あったときなんかは、クリーニングされたシャツをパリッときれいに着こなして髪も黒く落ち着いて雰囲気が変わってきた。 パリーのおかげなのかパリーの金のおかげなのか結婚ってこういうものなのか。 漠然と見せつけられている感じ。結婚ってほんとあこがれないかも。最初に捨て犬を拾ったようなパリーの結婚を見ていてそう思ったけど、できるだけ判断しないで行方を見守ることにしている。
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加