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待ち合わせは原宿。
食事の前に買い物をつき合ってほしい。
という蓮の希望で、もう何年も来ていなかった場所にきていた。
クレープ屋さんの前に19時。
ここでいいんだよね?
懐かしい原宿。様変わりしたようなあんまり変わってないような。
記憶が曖昧だけどこの街は人が多いってことは変わらない。
ご丁寧に『18時56分に着きます』ってメールをもらってたので、そろそろ蓮も着くはず。
ドキドキしながら人の流れを目で追った。
「こんにちは」
と、後ろから声。
スタジャンにニット帽をかぶり照れくさそうにはにかむ蓮の笑顔。
やっぱり学生らしい。伸び盛りの植物のような若々しさ。
「すぐにわかった?」
わかった。
けど自分が知っている以前の原宿とは何かが違った。
初めてみるお店、奇抜なファッション、雑貨屋、カフェ。
目を白黒させながら原宿の通りをブラブラと歩いた。
「ここは最近できたお店。
ここはけっこう前からあってポップコーンが人気。
あ。ここで芸能人のTAISEIとHARUKAが一緒にいるの見たよ」
蓮から聞く原宿っていうのもなんか新鮮。
夜だっていうのにたくさんのお店の明かりで昼間のように活気がある。
ここ、ここ。
久々の原宿。蓮の解説に聞き浸っていると、急にグイッと手をつかまれた。そのまま蓮は小道に入る。
自然に手をつながれたことにドキっとする。
ちょっと体温は低めなのかな。手が冷たい。
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