第14話 失恋

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目を覚ましたくないのに、一日寝てたおかげで目が覚めてしまいそうだった。 まだ外はうす暗い。今何時なんだろう。 小心者の自分が会社への時間を逆算しはじめている。 マットレス横のテーブルにある携帯に手をのばす。 一件のメール。 「鈴花さん。今度いつ会える?」 !!! 蓮だ! そうだ。私には、蓮っていう期待の星がいたんだった! ガバッと起き上がった勢いで二日酔いの脳みそがくらくらした。 暗いどぶ川のようなこころにさわやかなひとすじの光がさしこみはじめた。 さっきまで屍だった私とはうってかわってものすごい指さばきのメール。 「今すぐ!!」 と言いたいところだけど。ゾンビのような今の状態を受け入れてもらえるか。それをためすほどの勇気は私にはなかった。 「じゃあ明日はどう?」 ぎゅるぎゅるぎゅる~。 メールを送信すると同時におなかがなった。 そういえばきのうから何も食べてない。 とりあえずお湯を沸かしてコーヒーを淹れよう。 手はじめに部屋のカーテンをひいた。 ちょうど朝日がのぼりはじめているのがここ2Fの窓からよく見える。うまれたばかりの黄色い光が部屋の中にも差し込んだ。
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