第2話 年上女と年下男

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朝。だだっぴろい別雑誌の編集部を通り抜け、ひときわ空気の淀んだ一角が私たち結婚雑誌Wishの編集部。めずらしく編集長がAM10時に出勤していた。 スタバのコーヒーをひと口飲んで前のめりになる編集長。 「ねぇあんた。それできのうどうだったのよ?」 それで、って。 編集長に何にも言ってないのに話がだだ漏れているのは撮影に同行したカメラマンか乙女処女のどっちかだわ。 なんにもないですよ~。 「そーなんだー。つまんな~い」 若いツバメをどーにかしちゃったのかと思って楽しみにしてたのに~。 って、タバコを大きく一口吸うとため息と一緒に吐き出した。 せっかくのゴシップたいしたネタじゃなくてすいませんねー。 なーんて、そんな気持ちはさらさらないけど。 その気があるんだかないんだかよくわからない年下君の不思議なそぶりを思い出した。
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