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「何か思ったんだけどね。奈々子ちゃん、カレーが食べたかった以上にさ、お母さんと一緒にいたかったんじゃないかなって」
私はそう言いながら、テーブルにカレーライスを二皿置く。
窓の外はすっかり夜になっている。
本宮君と私は、探偵事務所に戻っていた。突然、本宮君がカレーを食べたいなんて言い出すから、事務所の狭いキッチンで作ってみたのだ。
「じゃあ、頂きます」
「い、頂きます」
普段あんまり料理をしない私が作ったカレーが、本宮君の口へと運ばれる。
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