―君の笑顔―

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杏と出会ったのは高校の時。俺より学年はひとつ下で杏は俺が所属していた部活のマネージャーだった。 気さくな奴で面白いし、俺達は友達以上の関係になっていった。 杏と電話を切ってから約10分。杏の住むマンションに着いた。 tlululu… tlululu… 杏「着いた?」 仁「うん」 杏「今行く!」 仁「わかった~」 1階で停まっていたエレベーターが動き出した。今からこのエレベーターに乗るのは杏達だろう。 杏「お疲れ~」 仁「どーも!」 杏「あ、この子憂(ユウ)ちゃん。最近よく遊ぶんだ♪あたしの家の近くに住んでるんだよ!」 仁「俺、仁です」 憂「はじめまして。憂って呼び捨てでいいですよ。よろしく」 この時の憂は深く帽子を被っていて顔がよく見えなかった。でも、落ち着いている子で話しやすかった。 ここで初めて憂に会って、連絡先を交換し合って、気付いたらいつも俺の隣には憂がいたんだ。 ―現在― ♪~♪♪~ 耳元で鳴る携帯。まだ眠たい目を擦りながら携帯の画面を見る。 『着信:杏』
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