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―次の日―
目を覚ましてみると、隣に憂の姿はなかった。昨日の夜の電話はなんだったんだろう…
そんなことばかりを気にかけながら、俺も仕事場に向かった。
竜「おはよ!」
仁「おう…」
竜「元気ないね」
仁「そ?」
竜「溜め息つくなよ?幸せが逃げてくぞ」
仁「え?」
冗談半分で言った竜の言葉が妙に気になった。
『幸せが逃げる?』俺にとって幸せは憂がそばにいてくれること…
『幸せが逃げる…』
『憂がいなくなる…』そんなはずないのに俺の頭の中は『憂が離れる』この言葉でいっぱいだった。
―夜―
♪~♪♪~
携帯が鳴り、ベットから跳び起きた。
仁「憂!?」
誰からなのかも確認しないで電話に出て、憂の名前を呼んだ。
「ど、どうしたの?そんなに慌てて…」
聞こえてきた声は間違いなく憂だった。
仁「今どこ?」
憂「…今?」
仁「うん」
憂「………」
仁「憂?」
憂「…病院」
仁「病院!?なんで?どうしたの?」
憂「ちょっと風邪引いただけだから」
仁「今からッ…!?」
ピーポーピーポー
仁「救急車?」
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