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仁「俺に心配かけたくない?じゃあなんのために俺は憂のそばにいんだよ…憂…我慢しないで…」
俺の腕の中には小さく震えている憂。
泣いてるんだろ?
辛いんだろ?
仁「なぁ憂…」
憂「………」
仁「ちゃんと…検査してもらった?」
憂「さっきした…」
仁「そっか…」
憂が何の病気なのかは知らない。憂の口からは聞きたくない…
「憂さん!」
病院の入り口から小走りで近付いて来たのは白衣を来た男の人。
憂「…あたしを中心に診てくれる先生だよ」
先生「あなたは憂さんの彼ですか?」
仁「はい」
先生「憂さんの体の事はご存知ですよね?まだ検査することがたくさんあります。なので…」
憂とは一秒だって離れていたくない…
でも憂は助けたい。
憂の背中を軽く押した。
憂「…仁」
仁「待ってるから…」
憂「うん!」
憂は笑った。今、俺よりも辛いはずの憂は笑って検査室へと消えた。
俺は一人、待合室で憂を待ち続けていた。
なぁ、竜。
お前に言われた言葉がまだ頭から離れねぇよ…
『幸せが逃げる』
そんなんやだよ…
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